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塔尔寺観光案内
   

タール寺は西寧市の南西約30キロの湟中県魯沙爾鎮の南西にあるラマ教(チベット仏教)寺院。ラマ教の黄帽派の創始者ツォンカパが誕生したところで、中国北西地域の仏教活動の中心。この寺院は広大な規模を誇り、もっとも栄えていた頃には800を超える建築物が建ち、敷地面積は200ヘクタールもあり、中国の六大ラマ教寺院の一つに数えられる。中国全土や東南アジア一帯でも有名。

この寺院が建て始められたのは明の嘉靖39年(1560年)で、今から400年以上の歴史がある。タール寺は山の地形にあわせて建てられている。大金瓦寺、小金瓦寺、大経堂、大厨房、九間殿、大拉浪、如意宝塔、太平党、菩提塔、過門塔など多くの宮殿、経堂、仏塔寺からなり、チベットと中国の伝統芸術が融合した古建築群。寺院内の建物どうしはつながっていて、白い塔が立ち並び、そのつくりは独特で創造性に富んでいる。また細部の装飾にも高い芸術性が見られる。また寺院内の「酥油花(牛や羊の乳でつくったバターで作った塑像)」、「壁画」、「堆繍」は「タール寺の三絶」と呼ばれ、独特の民族性を持ち、芸術的価値も高い。この寺院では毎年旧暦の正月、四月、六月、九月に四大法会が行われ、十月と二月には小法会が行われる。

タール寺の三絶の一つ目、「酥油花」は牛や羊の乳で作った白く滑らかなバターに各種の鉱物顔料を混ぜて作る芸術作品。ここの酥油花は規模が大きく、内容も多彩。珍しい草花や珍鳥、珍獣、山水画や精巧に作られた楼閣、台、東屋、仏像や人物、また歴史や神話を題材にした大掛かりなものまである。さらに石榴やりんご、桃などの盆栽は本物そっくりにできている。酥油花は641年文成公主がチベットへ嫁いできたとき、地元の仏教徒が敬意を表して公主が長安から携えてきた仏像の前に一束の酥油花を供えたのが始まりという。酥油花の製作は冬の寒い時期に行われる。というのも、タール寺の酥油花は毎年旧暦の正月十五日に行われるタール寺の灯火祭りで出されるからで、祭りの時期が来ると、チベット、内モンゴル、甘粛、四川などの農民や遊牧民、さらには中国内外から訪れた観光客でここタール寺は黒山の人だかりとなる。

タール寺三絶の二つ目、壁画は寺院内でよく見かけられる。鉱物顔料を多く使っているため、鮮やかな色は時がたっても変化しない。タール寺の壁画は直接壁や梁などに絵を描いたりもするが、多くは布の上に描いて壁にかけたり打ち付けたりしている。毎年六月に行われる観経会では仏像を描いた30mから40mもある大きな布を山の斜面に掛け、「大仏を晒す」といわれている。

タール寺三絶の三つ目は「堆繍」で、これは伝統的な刺繍を発展させたもので、色々な色の絹織物を色々な形に切り、羊毛や綿を詰めて布の上に縫いつけ、立体感のある仏像や風景、草花、鳥獣などに仕上げたもの。この堆繍はタンカ(仏画)と大型堆繍があり、タンカはの大きさは長さ70cm、幅50cm、錦で縁取られ、掛け軸のように巻物になったものもある。大型のものは長さ20m、幅17mもあり、仏像が主。毎年観経会では長さ10mから30m、幅10mもある堆繍を山頂から山の中腹まで広げ、「大仏像」が展開される。

壮大な建築、多種多様な法器、様々な姿勢の仏像、浩瀚大冊とも言えるほどの大量な文献や書籍。歴史を重ねた塔爾寺には、数多くの重要文化財が収められ、芸術の宝庫です。とくに、壁画、堆繍、酥油花は「塔爾寺の三絶」として国内外によく知られている。また、寺院には仏教の書籍や経典、文学、哲学、医学、法律などの学術書籍もたくさんある。タンカ(仏画の掛け軸)として作られた刺繍。いろいろな形に切られた布などを一つの作品に整えてから刺繍を施している。バターを原料として彫られた芸術品。仏像、花卉草木や東屋の彫塑などがある。

寺院では毎年旧正月、旧暦4月、6月、9月に大規模な法会が行われ、「四大観経」と呼ばれている。法会にあたり、各地から人が集まり、寺院では盛大なイベントが行われる。そのほかにも、旧暦10月下旬に行われるツォンカパを記念するための「燃灯節」、年末に行われる疫病神を鎮めるイベントもある。