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チベット高原地区に訪問する高山病について
   
 

チベットは青海チベット高原やチベット高原で囲まれており標高は平均4500mを越えています。そこは「世界の屋根」や「世界3番目のポール」としても知られています。世界で最も高い尾根であるヒマラヤ山脈はチベットとネパールの国境にまたがり、その中には標高8848m級の世界一高いエベレスト峰があります。カラコルムに加え、ヒマラヤ山脈には世界レベルの高さをもつ100の山々があります。地球上に存在する7000m以上のものはすべてこの地にあるといっても過言ではありません。チベットは山が多く、一面の山の海と言ってもよい。タングラ山脈が北部に延々と続き、ヒマラヤ山脈が南部にそびえ立っており、東部には横断山脈があり、西部には昆侖山があり、中央部にはタングラ山脈とガンディセ山脈がある。ヒマラヤ山脈は地球上で最も高く、最も年代的に新しい山系で、全長2400キロ、幅200ないし300キロである。この山系は高い山峰が林立し、7000メートル以上の山峰が50余りあり、8000メートルを上回るものが11ある。

高山病とは
高山病は1800mから2500mを越える地域で発症する危険性があります。中国では、雲南省北部のシャングリラ(標高約3400m)や、四川省北部の九寨溝や黄龍(標高約3000m)、チベットのラサ(標高3749m)などへ旅行される方は、特に注意が必要です。高山病は正確には病気ではなく「高度障害」ですので薬等で事前に予防することは困難で、高山病にかかりやすい体質かどうかは、実際に行ってみないと判らないといわれています。かかりやすさは、生まれつきの体質で、次第になれるというものでもありません。

高山病のかかりやすさ、症状の軽重は人によってそれぞれ違いますが、実際に行ってみないと分からないとよく言われています。体の弱い方でも高山病にならない人もいるし、健康そうで体力がありそうに見えても発症する人がいます。症状の程度もそれぞれです。一般的には、細い人は太い人より、女性は男性より、背の低い人は背の高い人より、若者は年寄りより高山病にかかりにくいようです。平地から高地に入った場合に発症する、高山病の主な症状には以下のようなものがあります。

①脈拍(心拍数):平地での脈拍数の正常値は約72回/分、これが高地に移動すると80~90回/分にも上昇し、100回以上/分に達する人もいます。しばらくして慣れてくると、元の正常値に戻ります。

②呼吸:大気中の酸素濃度が薄くなる高地では、まずは呼吸が激しくなり、体内酸素の欠乏が深刻化するにつれ、呼吸はさらに荒くなり、呼吸困難になります。体が酸素濃度に慣れてくるとだんだん症状が軽くなり、自然に消失します。

③血圧:平地にいる時、血圧の正常範囲は上が110- 120mmHg、下が80 mmHg以下とされております。高地に着いてしばらくは、血圧反射機能と体液の影響により、血管が収縮し、血圧も上昇します。これは人体の正常な反射によるものなので、時間の経過とともに血圧は正常範囲に戻ります。

④神経系:中枢神経系は特に大脳は酸素の欠乏に極めて敏感です。酸素が欠乏してくると、神経系全体は興奮して、緊張、敏感になり、やがて頭痛、目眩、不眠、健忘などの症状が発症します。高地に入ったら、興奮状態から抑圧状態に変わり、嗜眠(意識混濁)、無表情、鈍感などの症状が発症します。稀に意識を失い、昏睡状態になる方もいますが、低地へ移動することで回復します。神経系の症状は心理状態と深い関係があります。高山病を必要以上に怖れ、動揺する人は症状が激しくなるのに対して、落ち付いている人は症状が軽く済みます。

⑤ 消化器系:高地に入ると、消化腺の分泌と胃腸の動きが鈍るため、食欲不振、下痢、便秘、腹痛などの消化器系の症状として現れます。これは時間の経過とともに回復できます。

もしも長期間症状が続く場合には、医師にご相談ください。高山病の予防法としては、二か月前からランニング等で走ることでり呼吸器を鍛えておくことも有効です。

高山病の症状
高山病の症状としては、頭痛や吐き気、めまい、息切れなどが挙げられます。ある程度、頭が痛くなったりするのは、薄い酸素に体が適応しようと頑張っている正常な反応なので、無理しなければ心配ありません。
通常、軽い頭痛程度ですんでしまう人が多いようです。何も反応しない人さえいます。ただし、急に症状が出ることもありますので、高地適応が済むまでは1人きりになるような旅行は避けたほうがよいでしょう。判断力が低下し、人に助けを求めることができなくなる可能性があります。

到着後の注意事項
①高地に着いた直後は、個人差は多少ありますが、誰でも息切れ、呼吸困難などの酸欠状態に陥ります。しかしこれによって高地に適応できないと断言するのは早計です。多くの場合、2~4日が経てば先述の症状は改善或いは解消することができます。
②飛行機で高地に移動してきた場合は、到着から12~14時間後に発症しますので、自覚症状がないからと初日から動きまわったりせず、ベッドで安静にしておくことをお勧めいたします。
③酸素を吸入することによって、呼吸困難の症状を和らげることができます。しかしこれは息切れ、呼吸困難などの症状を一時的に緩和しているにすぎませんので、酸素吸入を止めてしまうと症状は再発し、結果として高地に適応する時間までも伸びてしまうことになります。症状が深刻ではない場合は、敢えて酸素の吸入を我慢することによって、早く高地の環境に適応できることでしょう。
④疲労と体力の消耗を避け、食事をしっかり摂ることは重要です。高地に入ってからの数日間は、風邪をひかないよう、できるだけシャワーを控えたほうがベストです。
⑤高地に滞在する間は、最低限の活動にとどめ、疲れを溜めないように心がけましょう。
⑥特に注意すべき点は、時間が経過しても高山病の症状が軽くならず、逆に進行し続け、特に安静にしていても症状の改善がみられない場合は、ただちに酸素吸入をして、医師にご相談ください。
⑦スポーツなどで心肺機能が鍛えられ、体力に余裕のある人は、高山病による症状は軽く、短時間で回復できます。しかしそのような方でも油断は禁物で、5000メートル以上の高地に入ると、突然発症する恐れもあります。

高地に入る前、準備しておくべき事項
① 過去に高地を訪れたり、滞在した経験のある人が周囲にいるならば、アドバイスをもらってみてください。そうすることで心の準備ができ、過剰な緊張も避けられます。
② 高地に入る前、呼吸器系疾患に感染しないように、しばらくお酒とタバコを我慢してください。疲労を避け、十分休みを取り体力を温存してください。セイヨウニンジンを適当に食べ、酸素の欠乏に耐えられる機能を向上させるとされております。呼吸器系の症状があるのであれば、治るまでチベットを訪れないほうが安全です。
③ 精神の安定も高山病を克服する妙薬です。落ち付きと自信は自律神経の正常化を助け、高山病によって起こる一連の症状を和らげることができます。それに対して、気が小さく心配性の人は大脳の酸素消耗量も多くなるので、かえって高山病にかかりやすく、苦しさを増す一方で、症状の改善を遅らせてしまいます。
④ 高地に入った経験のない方は、事前に必ず健康診断を受診してください。貧血症や高血圧症を抱えている方は絶対に油断してはいけません。

高地に入ってからの注意事項
①できれば携帯用酸素ボンベと高山病を予防する薬を携行することをお勧めします。
②高地では気温が低く、朝晩の温度差も激しいので、風邪を引かないように充分な防寒の可能な服を用意してください。寒さと呼吸器系疾患によって急性高山病を発症するおそれがあります。
③もしも高地に入る途中でひどい高山病にかかった場合はすぐに対処し、高山病の薬を飲んでいただきます。症状が深刻な場合は、酸素を吸入してください。
④バスでの移動は長時間に及び、移動による体力の消耗も大きくなりますので、水、飲料と消化しやすい食べ物を充分に持っておくことをお勧めします。

衣類
高地では昼夜の温度差がとても大きく、夜間早朝の気温は低いです。一般に標高が1000メートル上昇すれば、温度は6度下がるとされていますので、防寒に気をつけることが大事です。夏でもチベットの暗い寺院に長くいると肌寒さを感じますから、コートやセーターが必需品です。